法人設立には、株式会社と合同会社があります。

それ以外にも会社組織には種類がありますが、一般的なものはこの2つでしょう。

では、株式会社と合同会社、ビジネスを始めるあなたには、どちらが適しているでしょうか。

形態

株式会社と合同会社。
どちらも会社組織なのですが、合同会社の方は、最近できた仕組みなので馴染みのない人もいるでしょう。
そこで、簡単に言ってしまうと

• 株式会社は、大きな組織でも対応可能だけど、合同会社は比較的小さな組織を運営するのに適している
• 株式会社設立の方がお金がかかる
• 株式会社の役員(取締役など)には、任期があって任期が切れるときには更新・変更の登記が必要(なので、お金がかかる)
• 株式会社は、決算公告の義務がある(ので、ここでもお金がかかる)
• 株式会社は、株を発行することでお金を集めることができる。ただし、第三者が株を大量に持つと思うような経営が出来ない可能性も出る

つまり

株式会社はコストがかかるけど、出来ることも多く、その分信頼度も高い。
合同会社は、馴染みが無い分信頼度の面で負けるけど、コストはかからないし小回りが利く。

そんなイメージでいれば大丈夫でしょう。

コスト

先に述べたように、株式会社については、設立面でも運営面でも合同会社に比べてコストがかかります。

特に、役員任期が短い場合はいいのですが、10年任期の場合は、忘れてしまうこともあり得ます。
そして、忘れてしまうと違法になりますから、過ぎた期間によっては100万以下の過料になることもあり、そしてこの過料は社長が個人で支払うことになります。
会社の経費にはなりませんし、社長個人に行政罰としてかかってきます。

信頼度

株式会社は、定款認証など設立時に第三者のチェックが入ったり、決算公告をするなど事業の透明性がある程度確保されますが、合同会社は、イメージ的には志を一にした者どうしが集まって事業を行うイメージがあるので、やや閉鎖的になってしまいます。

さらに合同会社は認知度も小さいので、分かる人は分かるけど、全く知らない人もいるのでどうしても信頼性で劣ります。

例えば、リウマチや精神疾患などの薬を扱っているアッヴィ合同会社は、医師や薬剤師であれば認知度は高いでしょうけど、一般の人は全く知らないでしょう。

しかし、昨今では、合同会社の設立も増えてきていますし、このように外資が日本に進出する場合などに、まず合同会社で拠点を作って始めるということもあるので、ビジネスによってはあまり気にする必要は無いのかもしれません。

まとめ

• 信頼性・周知度が重視されるのであれば、株式会社
• 多くの人が資金面や運営面で関わるなら、株式会社
• 少人数で会社をコントロールしていきたいなら、合同会社
• 初期コスト、運営コストを抑えたいなら、合同会社

小さく始めてということなら、まず合同会社で始めて、株式会社へ組織変更するという手もありますので、あなたのビジネス規模に合わせて設立するのがいいでしょう。

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